地盤災害低減のための技術開発
地震や豪雨のような自然外力の脅威を軽減するために、特に液状化や斜面災害のような地盤環境に関わる諸問題に対して、特徴ある実験設備や解析を通して新しい解決法を探るとともに、得られた知見を社会に還元することを目的としています。空気抵抗を極力削減したカップ型遠心模型実験装置やモルタル注入しながら回転圧入することができる地盤改良装置、地中30m まで貫入可能なSDS 装置などを開発しています。時代の要請に応じて、中心となる課題は変遷していますが、他の大学や企業と連携して課題解決に注力しています。
学外協力
永尾 浩一
学外協力
佐々木 隆光
液状化対策には、大規模な重要構造物用は多く存在しますが、小型・低価格な住宅用はほとんどありません。そこで、空気と水からなるマイクロバブル水注入工法を開発しましたが、“バブルは崩壊する”という苦い経験のイメージからか、実用化には至りませんでした。そこで新しく微粒子注入工法を開発しています.
宅地の地盤調査法として簡便・コンパクト、安価等の理由から SWS 試験が多用されていますが、土質判別が曖昧、硬い地盤では信頼性が落ちる、摩擦の影響が大きいなどの課題があります。そこで、SWS の利点を活かしつつ、精度の高い地盤情報の取得方法として、SDS 試験法の確立を目指しています。
地震やゲリラ豪雨による土砂災害を防止する工法や、軟弱地盤を補強し不同沈下を防止する工法、また不同沈下した構造物を修正する工法など、安心で安全な生活の基盤作りに関する研究を行っています。